わんわんのひとりごと

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東京大学入学式 上野千鶴子氏の言葉から

今日は先月行われた東京大学入学式にて上野千鶴子が述べた祝辞について考えたいと思います。まず読んでみてください。
(以下の部分の前に大学医学部の不正入試問題に触れました)

 

 

あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。

(東京大学HPより引用)

 

 

これは現実です。たしかに東京大学にトップで合格できるような人は生まれながら持つ才能で受験を成功させた人もいるかもしれません。しかし、そうではない人が大半です。その多くの人が並々ならぬ努力をしてきました。努力は裏切らないと信じて

ですが、上野氏はこれを否定したのです。

頑張っても報われない人が社会にたくさんいます。理不尽な扱いを受けることもあることを伝えていただいたのです。(まだ学生である私はそれを肌で実感したことはありませんが。)

 

さらに上野氏は周囲の環境についても言及しました。今の自分があるのは家族や友達、先生をはじめ学校や予備校という存在、教科書や参考書などあらゆる事物のおかげです。当たり前に存在していたからこそ気づかなかったかもしれません。

 

そのうえ上野氏はそれらの十分な環境を得られなく努力すらできない人のことにも目をむけるよう促しているのです。

 

それを日本最高峰の大学、東京大学の新入生に向けて述べたということに大変意味があると思います。今回は一部のみ取り上げましたが、ぜひ全文を読んでいただきたいです。